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【学生起業家インタビュー】「LGBTQ×アート」で多様な形の愛で溢れた人々の幸せな日常を作る、一般社団法人レイブリの生駒さんにインタビュー

今回は「多様な形の愛で溢れた人々の幸せな日常を作る」ことを目標に、「LGBTQ×アート」という形で事業を行う一般社団法人レイブリ代表理事の生駒さんにインタビューしました!

自身の経験から作られた価値観をもとに事業を作った方なので、

・起業で叶えたい世界がある!
・ソーシャルビジネスに興味がある!

という方はぜひ読んでみてください!

プロフィール
2004年生まれ。同志社大学 高校3年生で一般社団法人レイブリを設立。
レイブリでは京都からクリエイティブな手段を通して LGBTQが日常に溶け込み、
いろんな形の愛で溢れた人々の当たり前の幸せを作ることを目的とした活動をしている。

目次

いつから起業を考えていたか?

中3の頃から将来の夢が「社長になること」だったんです(笑)

というのも、私の両親が会社員ではなく、父は舞台芸術の会社の経営をしていて、母はダンサーだったので、会社に行って朝から働くという姿を見ていなくて、すごく自由な家庭だったんです。

なので、「起業」という言葉は知らなかったですが、幼い頃から社長になりたいと漠然と思っていました。

高校生になってからだと思います。

私が中学3年生の時にコロナが流行し始めて、中学の卒業式も高校の入学式もなかったんです。私自身、高校に入ったら起業に向けて何かしたいと思っていたのですが、学校にもいけない状況だったので動くに動けない生活を送っていました。

そんな中で高校2年の時にAMFの椎木里佳さんという方を知って、その方がやられているJCJK調査隊という女子中高生のマーケターを募集していたので、そこに応募しました。

それから椎木さんの仕事を見て、自分ももっと動き出したいと思いました。

その時点ではやりたい内容は見つかっていなかったのですが、高校3年の時に東京に来て初めて椎木さんと対面で会って、自分の思いを話して起業というものを通して、その思いを社会に発信することができると聞いて軸が固まり、高校3年の3月に一般社団法人レイブリを立ち上げました。

▼椎木里佳さんが代表を務める株式会社AMFの公式サイト
http://amf.tokyo.jp/

生駒さんが取り組む今の事業とは?

一言で言うとLGBTQコミュニティの支援をしています。

ただ、LGBTQの人たちを直接支援しようという形ではなく、アートを通じて発信しています。

一般社団法人レイブリには、LGBTQのバックグラウンドを持っていたり、LGBTQコミュニティの支援をしたいというZ世代のアーティストが所属していて、彼らの作品を展示したりイベントを開催したりしています。

京都で立ち上げているので、京都市などの行政や大学とも協業させて頂いており、様々な角度から私たちのアートを広めています。

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もともと自分が世の中に対して漠然とした生きづらさを感じていたことがきっかけです。

私は高校に入るまで国立の学校に通っていて、少しかたい雰囲気があったのですが、高校はかなり国際的な学校で3分の2が帰国子女でした。

私はその中で3分の1側の帰国子女ではない側だったので、そこでいろいろな国のいろいろな文化を知っている友達に会って価値観が変わりました。

中学まではLGBTQという言葉すら知らなかったですし、知った時も自分に近しい存在だとは思えていなかったんです。

例えば恋愛で「自分は女の子だから男の子を好きになるよね」みたいなところにも違和感を感じていたのですが、それがLGBTQと言われる存在なのかと考えるとどこか遠い存在のような気がしていました。

なので、中学では「自分はどうなんだ?」とアイデンティティを見失っていました。

でも、高校では恋話をするにも性別の垣根がなくて、それが当たり前として存在していてとても居心地がよかったんです。

それで自分が今まで抱えていたモヤモヤが晴れた気がしました。

また、LGBTQコミュニティのボランティア活動などにも積極的に参加して当事者の方と話しているうちに、既存のコミュニティの課題や世代間ギャップなどを感じるようになったんです。

こういった経験を通して、LGBTQという存在が他人事ではなく「自分ごと」だと感じてもらうことが、当たり前の幸せをつくるために重要だと思うようになりました。そういった想い抱えた当事者と無関心な社会的の架け橋になるにはどうしたらいいかを考えた結果できたのが一般社団法人レイブリです。

LGBTQ×アートの今後の展望とは

LGBTQもアートもどちらもまだまだ未開拓の領域なので、その結びつきを作るのは今はぶち当たっている壁ですね。

今後1年の軸は、LGBTQは社会問題としてだいぶ浸透してきていて、そういう人がいることは認知されているかなと思います。

とはいえ、LGBTQではない人からすると「自分からは遠い存在」のように思えてしまうので、他人事意識を持っている人も多いかなと思います。

実際の調査でも「知識のある他人事」という層が一番多いという結果が出ているんです。

その層は、「今すぐ法律を変える必要はない」という認識でいることが多いです。

ただ、これは私はとても大きな問題だと思っていて、LGBTQの当事者からしたら同じ人間であり、LGBTQの5つ以外のラベルもあるが、そのどれかに括られてしまっている人もいるのかなと。

社会にとってそこの意識を自分事として関わるものにしたいですし、そうしたら生きやすい世の中になるのではないかと思っています。

レインボーパレードやLGBTQなどのニュースはありますが、知識を羅列されて、「こういう人がいる、理解してください」というのは難しいと私も思うんです。

そうすると「じゃあ自分には関係ないな」と思ってしまう人が増えてしまうような気がしていて。

だからこそ「考える」よりも「感じる」ようにすれば五感を通す分、何か人々の心に訴えかけられるのではないかと思って、アートでそのようなLGBTQに対して自分ごと意識を持ってもらいたいと思っています。

LGBTQを理解してもらいたいというよりは、「愛」などの抽象的なテーマのものを展示しています。

アートの種類でもイラスト、写真、映画などの色々なものがあるのですが、特にこれでないと展示しないというものは決めていないです。

なので、人によっては絵画を展示する人もいますし、デジタルアートを展示する人もいます。この前は映画祭も実施しました。

レイブリが開催した映画祭

いきなりアートというのは難しいと思っているので、

レイブリのアーティストの作品が世の中に広まって、それによってレイブリの思いが広まり、人々の空気感が変わっていけばいいなと思っています。

LGBTQをもっと身近に捉えていただきたいというのはもちろんありますが、それ以上にいろいろな形の愛で溢れた、人々にとって当たり前の幸せを作りたいと思っています。

LGBTQや男女といった二元論を超えて、いろいろな形の愛が溢れた社会を作るためにアートを通じた発信をしていきたいと思っています。

なので、まずは小さくても展示会から始めて、ゆくゆくは東京の森美術館のような大きな場所でレイブリのアーティストの作品が展示されるようになれば大きなインパクトを与えることもできるのではないかと考えています。

生駒さんの今のビジョンとは

一般社団法人レイブリのビジョンは「多様な形の愛で溢れた人々の幸せな日常を作る」です。

レイブリという名前もレインボーブリッジから取っています。

生きづらさを感じているLGBTQ当事者とLGBTQを他人事と捉えている日本社会を繋ぐ架け橋のような存在になりたいと思っています。

ただ、将来的にはLGBTQという言葉の概念すらなくなればいいと思ってるので、レイブリの認知が広まっていくとともにビジョンは変わっていくと思います。

そうですね、思いの部分で言わせていただくと、当事者の方を傷つける活動になってはいけないので、言葉選びであったり、自分の振る舞いにはすごく気をつけています。

コンプラみたいなことになるとは思うんですけど、LGBTQの当事者の人と接する機会もすごく多いので、例えば「彼氏・彼女」ではなく、「パートナーさん」というように言葉を言い換えたりすることは普段から気を付けています。

あとは、トークショーをする時とかにLGBTQでない人も来ているので、ちょっと失礼な質問が飛んできたりもやっぱりしちゃうことがあるのですが、その質問者の方も何かしらに興味があってきてくださっているはずなので、間違った認識を広げないように綺麗に訂正しつつ、自分はこう思いますっていうスタンスを発信するように心がけてます。

事業を行う上で大変なことは?

めっちゃあります(笑)

あるあるだとは思いますが、メンバーのモチベーションを上げることです。

例えばイベントやるってなった時に、自分と同じ熱量に持っていくのってめちゃめちゃ大変なことなんです。

自分はそのイベントの何ヶ月も前から資料作成したり、金額の計算をしているのでモチベーションはずっと高くあるんですけど、やっぱりメンバーはみんな大学生なので自分の生活や大学があってという理由で、なかなか私と同じモチベーションになれないというのが多いです。

実際にイベントの数週間前になってやっと同じ熱量で動いてくれたなみたいなところがあったので、メンバーのモチベーションを上げるというところはすごい難しかったです。

イベントの後に、「モチベーション上がったのはいつか?」みたいな話を反省会でしたのですが、 その時に言われたこととしては、「具体的にこうやって」と言われないと難しいみたいなこと言われたんですね。 

その子は自分から積極的に「これをやりたい」と主張するタイプではないが、こちらから何か仕事を振ったらそれを120パーセントで返してくれるな子だったので、これを機に一人一人に合った仕事の割り振り方みたいなのが大切なのかなと思うようになりました。

最後に読者にアドバイス!

そうですね、本当に行動あるのみだと思っています。

もちろん「起業は難しい」というイメージを持つこともあると思いますし、失敗も付きものなので、 行動に起こす前にもっとしっかり考えてからやるべきだっていう考えももちろんあると思うんですけど、私はそうじゃなくて、もちろん考えた上ではあるんですけど、とりあえず行動することが大事だと思います。 

それこそ、私は「高校生で団体を立ち上げた」って言いたくて、とりあえず登記したみたいなところもあるので(笑)
なんか本当にとりあえずやってみることが大事だと思います。

とりあえずやってみて、事業を前に転がしていくことによって、「こうやればいいんだ」って勉強することもあるし、誰かからアドバイスいただけることもあるし、会社とか団体っていう盾があるからこそ、いろんな人をご紹介していただけたり、「じゃあ今度これ一緒にやろうよ!」ってなったりするので。

だからこそ、「とりあえず行動して前に進める」ということが私は大切だと思います。


【団体公式SNS】
■公式Instagram:https://www.instagram.com/reiburi_jp/
■公式Twitter:https://twitter.com/Reiburi_jp

▼一般社団法人レイブリの紹介記事はこちら

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この記事を書いた人

吉原のアバター 吉原 Bizdev Journal編集長

「起業家を支える最強のNo.2」になるべく、同世代の起業家の成長が加速するような活動をしています。
過去にもいろいろやっているので、気になる方は各種SNSから連絡ください。

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