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【学生起業家インタビュー】動物を想う人を増やしたい。千葉県流山市にて地域密着出張型動物園を運営する株式会社あにもる代表の市川さんにインタビュー

今回は株式会社あにもる共同代表の市川さんにインタビューしました!

・地域創生やまちづくりに興味がある人
・動物に関連する事業に興味がある人

という方はぜひ読んでみてください!

プロフィール
2002年生まれ。武蔵大学経済学部金融学科在学中。
大学進学後に地方創生関連の企業にてインターンやボランティアに従事した後、
2024年2月に株式会社あにもるを設立。
移動出張型動物園事業を軸に展開している。

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目次

いつから起業をしようと思っていたのか

起業しようと思ったのは大学受験に失敗したときですね。

もともと高校の授業で信用創造についての授業が面白かったことをきっかけに、金融だったり経済というものに興味を持っていました。
そのときは絶対に起業しようと言う感じではあまり考えてなく、地元の千葉県流山市でなにか出来たらいいなという程度でした。

今も地元に貢献していくという部分は変わってないのですが、当時はそこそこ良い高校に通っていて、プライドも高く、傲慢な部分もあったなと思いますね。 

そんななかで大学受験で失敗というはじめての挫折を経験し、このままでは自分が何も成し遂げることなく、現状に満足して生きていく人間になってしまう。そんな状況を打破するために、どうにかして自分なりに成功を掴もうと考え、そこで思いついた選択肢が起業でした。

まずは起業だったり、経営という分野に関して、ちゃんと情報が入ってくる状態を整えようと1年生の前期はアントレプレナーシップの授業を履修し、そこの先生や関係者との関係性を築きました。

そこからもともと興味のあった”まちづくり”に力を入れている方、特に人と人とのコミュニケーションに重きをおいて活動されている方を紹介していただき、会いに行きました。

そういった繋がりを通して、まちづくり関連の企業でインターンやボランティアといった活動をしながら、自分の中で「ここで学んだことを地元に持ち帰って実践したい」という思いが強くなってきました。

そんなタイミングで実家へ帰るとちょうど公立の動物園に就職していた兄が、地元で起業したいと相談に退職して帰ってきたところでした。
そこで兄とビジョンを夜が明けるまで語り合ったところ、自分の地元に貢献し、ゆくゆくはまちが持続的に発展していくために貢献できるエコシステムを創っていきたいというビジョンと兄の動物を想う人を増やしたいというビジョンが親和性が高く、また性格や能力的にも兄弟で補完しあえていることに偶然にも気づきました。

そこから株式会社あにもるを2人で代表を努める形で立ち上げるに至ります。

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市川さんが取り組む今の事業とは

いまは出張型動物園事業を中心に大きく分けて3つのことに取り組んでいます。

1つ目は動物介在教育事業です。幼稚園や保育園、小学校等の教育施設向けに動物との触れ合いと学習プログラムを提供しています。

2つ目はアニマルセラピー事業として、高齢者施設や障害者施設といった福祉施設に向けて動物との関わりの中で人々の心を癒す触れ合いプログラムを提供しています。

3つ目は地域活性事業として、地域のマルシェなどに出店し、動物を通じてまちを盛り上げたり、地域の人たちのコミュニケーションを生む場作ったりすることに助力しています。

出張型動物園とは、従来の動物園の動物園にお客さんが来て貰う形式ではなく、学校や福祉施設やイベント会場などお客さんの下へ動物を連れていくという、その名の通り動物園が出張します。

住宅街のペット禁止や小学校での飼育小屋の廃止など動物と触れ合う機会は現代において意外と少なくなってきています。

実際、動物と触れ合える機会があればふれあいたいというニーズはあります。そういった人たちが触れ合える機会を身近に創り出せるのが出張型動物園の強みですね。

また出張型という形式はコスト削減というメリットもあります。従来の動物園事業では当たり前ですが動物園の維持に非常にコストがかかります。よっぽど大きな動物園でない限り動物をただ飼育するだけに、必要以上に大きな土地や設備投資が必要となってしまいます。しかし、出張型にすることによって、展示用の設備がなく、動物福祉に配慮した形で安全かつ低コストで運用することができています。

餌の部分に関して工夫をしています。現在、流山市周辺の農家さんと協力して、廃棄野菜の回収を行いそれを動物たちへの飼料とする代わりに肥料として動物の糞を提供するという「動物」×「農業」地域の循環プロジェクトを行っています。

”餌代”と”排泄物処理の環境負荷”というのは動物園事業において避けては通れない大きな2つの課題です。それらの課題を地域のつながりの中に組み込まれたシステムで解決を図っています。

今後の展望について

直近の目標は、流山市に中規模の動物園をつくることです。

今はまだ、移動動物園という形ではありますが、自分たちにできる限りのスピードで、流山市に根差した常設型の動物園を創っていきたいです。
また地域との繋がりももっと密接にしていきたいです。例えば、障害者支援施設と協力して動物の飼育に雇用を生み出していけたら、地域のシステムの中で事業の循環ができるなとか思っています。

まずは動物園をつくり、流山市の動物関連事業でトップを取るみたいなところが目標になっているのですが、ゆくゆくはもっと流山という”まち”に貢献できる企業として地元の流山市を盛り上げていきたいです。

自分が目指している”まちづくり”はかなり抽象的ですが、大規模なまちの開発も地域の個人商店のまちづくりもどちらも発展できるような持続的な仕組みづくりです。

都市開発は、より大きな影響を与える開発ほど、地域の伝統的な文脈を無視して消してしまう傾向にあると思います。一方で、地域の人々のコミュニティ溢れる個人商店や市民活動では地域に大規模なインパクトを与えることは難しいと思います。

汎用的な大規模開発にも属人的な小規模な活動にも他に変えられない魅力や価値があるので、その両者を生かすことができればまちはもっと良くなると思います。

そこで、私たちは強みである「動物」をきっかけとして、まちづくりにさまざまなスケールで関わる人たちが活躍できるような、持続的な仕組みを模索していきたいと考えています。

最後に読者にアドバイスをお願いします!

まずは起業の第一歩目として、現場に深くどっぷり浸かってみてください。

地域創生ならはじめは、実際のその地域を見に行ったり活動をしている話を聞きに行くでもいいですが、徐々にプレイヤーとしてその地域に関わって現場の実際を見てみてください。

そして、次の段階になったら一度深く関わった分野以外の色々なものに目を向けてみてください。そこできっと気づくと思います。それまでの視野って狭かったんだなと。学生である自分が触れられる業界は、構造的に絞られていたんだなと。自分がそうでした。

それでもなお、自分の道を選び、進んでいきたいと思えたのであれば、起業した事業をやりきることができるのだろうと思います。

自分もまだまだ半人前の身なので、自分の選択した道でみなさんと共に日々全力で努力し続けたいと思います。

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この記事を書いた人

吉原のアバター 吉原 Bizdev Journal編集長

「起業家を支える最強のNo.2」になるべく、同世代の起業家の成長が加速するような活動をしています。
過去にもいろいろやっているので、気になる方は各種SNSから連絡ください。

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