スタートアップとは?解説や立ち上げに必要な思考を徹底解説!
こんにちは、Bizdev Journal編集部です。
今回の記事では
スタートアップとは何か?
を紹介します。
起業を志す学生の中でもスタートアップを立ち上げたいという方は少なくないのではないでしょうか?
でも、スタートアップって何?
普通の企業と何が違うの?
という疑問もありそうなので、今回はスタートアップとは何かというのをスタートアップを立ち上げる「起業家視点」で見ていきたいと思います!
結論スタートアップとは?
いきなり結論から入りますが、スタートアップとは何かを一言で表すと
「短期間で急成長するように設計された会社」
です。
最近設立した会社で有名になっているものがスタートアップであることが多いため、「起業=スタートアップになる」という認識が強くなってしまっている面がありますが、実はスタートアップは起業の中のほんの一部にすぎません。

では、短期間で急成長するスタートアップにはどのくらいの成長が求められるのでしょうか?
この問いに対する答えとしては1年間で3~100倍の成長です。
この成長をするために以下の2つの指標がよく用いられます。
1.週次5~10%成長
1週間で5%であればいい成長率、10%までいけばかなり良い成長率と言えます。仮にこの成長率で会社が成長していけば、
・週次5%なら1年間で13倍
・週次10%なら1年間で142倍
の成長ができます。
2.T2D3
T2D3はTriple、Triple、Double、Doubleの略で田間の売り上げが3倍、3倍、2倍、2倍になるような成長をすると5年目に72倍の成長をしていることになります。
なぜスタートアップは急成長できるのか?
スタートアップは短期間で急成長できる会社だと述べましたが、そもそもなぜスタートアップは急成長できるのか?
それは、スタートアップは不確実性に賭けているからです。
この不確実性に対しては既存の企業とスタートアップで捉え方が異なります。
既存の企業はこの不確実性が高い領域をマイナスなものとして見ます。
そもそも不確実性が高いということは、合理的に考えれば失敗するということです。
そのため、「失敗をしない」ということが大切な既存の企業からすると、この不確実性が高い領域には参入しづらいのです。
ですが、スタートアップは逆で、この不確実性をプラスととらえます。
確かに失敗する可能性は高いですが、もしかしたら大成功をするかもれない領域のため、急成長を狙うスタートアップには絶好のチャンスとなります。
そして、この不確実性が高まる背景には何かしらの急激な変化があります。
この急激な変化としてあげられるのは以下の3つです
・市場の変化
・顧客の変化
・技術の変化
上記の中でも特にテクノロジーは急激な変化を遂げることが多く、それにより市場や顧客に大きな影響を与えることがあります。
そのため近年ではテック系のスタートアップが多く散見されます。
スタートアップが取るリスクとは?
スタートアップは不確実性に賭けています。
そのため、スタートアップはこの不確実性から生まれるリスクを取ることになります。
この不確実性から生まれるリスクを分解すると以下の2つになり、その一方もしくは両方をスタートアップはリスクをして取っています。
マーケットリスク
市場に受け入れてもらえるかわからない場合に取るリスク。「ニーズや課題があるか」「市場は大きいか(急成長できる見込みがあるか)」など
テクニカルリスク
解決策に必要なものが技術的に実現可能かどうかわからない場合に取るリスク。仮に急激な技術の変化があったとしても、本当に作れるかわからないもの。
スタートアップの成功率はどのくらい?
スタートアップが飛び込む領域はリスクが高い分、既存の企業が参入しづらいため競合が少ないのは十分は利点です。
しかし、不確実であるために、ほとんどのスタートアップは失敗します。
VC(ベンチャーキャピタル)から投資を受けたスタートアップですら
30~40%が会社清算
70~80%が期待はずれ
90~95%計画していた数値に未達
となっています。
スタートアップと他のビジネスで立ち上げる時に何が違う?
立ち上げにおいて、急成長を狙うスタートアップと他のビジネスでは以下の3点が大きく異なります。
1,アイデア
2,選定する市場
3,資金調達
それぞれの項目について、スタートアップと他のビジネスを簡単に比較すると以下のような違いがあります。

どの項目に関しても、スタートアップが取る選択肢は反直感的なものになります。
各項目に関して深掘っていきましょう。
1.アイデア
スタートアップが狙うべきアイデアは悪く見えるけれど、実は良いアイデアです。

では、なぜスタートアップは「悪く見えるけれど、実は良いアイデア」を狙うべきなのでしょうか?
それは、単に良いアイデアだとスタートアップの勝ち目が薄いためです。
当たり前ですが、誰から見ても良いアイデアは勝ち筋が見えやすい分、大企業をはじめとする競合が多くなります。
スタートアップとしてそのようなアイデアで戦おうとすると、どうしても大企業に資金力やブランド力で負けてしまいますし、競合も多いためスタートアップとしての急成長は狙えません。
しかし、「悪く見えるけれど、実は良いアイデア」は悪く見えてしまっているため競合が参入しづらいのです。
特に大企業は「失敗をしないことが理想」であるため、以下のような理由からわざわざ「悪く見えるアイデア」に手を出しづらいのです。

つまり、大きな組織だと合理的な判断を下すため、失敗率の高い「悪く見えるアイデア」への取り組みが阻まれることが多いのです。
逆にスタートアップからすると、このような領域は大企業が取り組まない分、大きなチャンスになります。
まさに、不確実性に賭けるとはこのことです。
今では誰しもが知るGoogleやFacebook、airbnbも初期は多くの投資家が見送るほど悪く見えていました。
では、「悪く見えるが、実は良いアイデア」を見つけるには何をするべきか?
それは逆張りです。
世間に対して逆張りをするのは簡単です。
難しいのは「逆張りでなおかつ正しいこと」です。
はじめにあげたベン図を見れば分かる通り、悪く見えるアイデアのほとんどはただ単に悪いだけです。
つまり、否定されるからといってスタートアップとして良いアイデアとは言えません。

では、どのようにして「単に悪いアイデア」と「悪く見えるけれど、実は良いアイデア」を判別するのか。
その判断基準は少数のユーザーに刺さって、異常なほど愛されているかどうかです。
この「悪く見えるけれど、実は良いアイデア」にたどり着くために考えに考え抜いた結果、知らず識らずのうちに世間に対して逆張りをするような結論に至れていればとてもよい兆候と言えます。
2.市場
スタートアップが見るべき市場規模は現在の市場規模ではなく10年後の市場規模です。
言い換えれば、スタートアップが狙うべきは、今はまだない市場&変化の大きな市場です。
ホテル市場は存在したが、シェアリング市場はほぼ存在しなかった。そんな市場に飛び込んだのがAirbnbです。
タクシー市場は存在したが、ライドシェア市場はほぼ存在しなかった。そんな市場に飛び込んだのがUberです。
このような今はまだない市場&変化の大きな市場であれば、成長した時に指数関数的な伸びを生みます。
ただ、ここで大事なのは、指数関数的な成長をする前兆に気付けるかどうかです。
グラフで見るとわかりやすいですが、指数関数的な変化でも初動はとてもゆっくりです。
ですが、伸びる時に突然伸びます。

この最初のゆっくりとした変化に気づき、事業を投げ出さないことがスタートアップでの成功の大きな鍵です。
3.資金
他の事業でもそうですが、スタートアップでは特に最初の赤字期間をどう生き延びるかが大切です。
スタートアップは初期に赤字を垂れ流しつつ、長期的な競争優位性を取ろうとします。

この時に最もベストなのは自己資金でどうにかすることです。
しかし、学生の場合は事業を始めるお金が十分にあるという人は特に少ないはずです。
では、お金がどうしても必要な時はどうするか?
その際にするのが資金調達です。
この資金調達も大きく分けると貸付による融資と株式による出資という2つがあります。

融資と出資の考え方の違いはその失敗率にあります。
融資の場合、仮に2%の金利で投資をすると、単純計算で1年に50社中1社でも倒産すると採算が厳しくなります。そのため事業の安全性の低い企業には投資をあまりしません。
出資の場合は逆に、投資をした50社中1社でも大当たりが出れば利益が生まれるという掛け方をします。
そのためスタートアップが資金調達をする場合には、VCなどからの出資が有力な選択肢となることが多いです。
まとめ
スタートアップは通常のビジネスと違い「急成長すること」にフォーカスしています。
通常のビジネスがアイデアのうまくいかない理由を想像して、それを潰すことを考えるのに対し、
スタートアップはアイデアがうまくいく理由とその最大値を想像して実現に近づけるよう考えます。
このようなスタートアップを作るには、大きな野心を持って、大きな社会課題に挑む必要があります。
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